11月10日 志らくのピン 〜古典落語編〜 内幸町ホール
立川らく次 居酒屋
立川志らく 後生鰻
立川志らく 崇徳院
立川志らく 井戸の茶碗
今月のピンも、すばらしい志らく落語でした。
三席とも、志らく師の解釈を込めて、
そしてその解釈を表現するスピード溢れる高座でした。
志らく師は、陰惨な噺にもカタルシスを吹き込み
ハッピーエンドの噺には、共感を相乗を感じます。
立川らく次 居酒屋
師匠の開口一番に、ギャグで笑わす作戦ですか。
恐れ山のイタコ、イタ公、アルカポネ。が大爆笑。
にごりを打つ、は、は、打てるのに打てないと小僧さん
一瞬でも不思議じゃないと思わせる、話芸の誘いが良かった
立川志らく 後生鰻
プログラムで文都さんあれこれを書いてましたが
読んで涙ぐんでしまったけど。
高座では圓楽さんのエピソードを、戦友を先輩を
失った悲しみややるせなさは、やっぱり笑うしか無いんでしょうね。
テンポ良く進む、志らく師の落語で笑って過ごしていて
最後にブラックユーモアにぞっとしました。
学校寄席で、最後に子供が泣き出したとか、子供の感受性は凄い
大人になった自分の感受性は鈍い、と自戒すること多し
立川志らく 巣徳院
最後に見つかって良かったね、と若旦那とお嬢さんの幸せが見えました
若旦那に振り回される職人のおかしさも有るには有っても
良かった、と人情噺のテイストを感じるのは、志らく師のわざでしょう
立川志らく 井戸の茶碗
この噺、実は大好きです。偽善ぶっていやだ、と言う人もいますが
私はやっぱりハッピーエンドが好きです。
そして志らく師の新解釈が、ストンと腑に落ちました。
長屋の浪人、千代田氏が、茶碗の褒美三百両の半分を
素直に受け取り、娘を嫁に貰ってほしい、と自ら願う。
たとえば、志ん朝師はくずやに何か上げなさい、と言われて
娘を貰ってくれないか、となり
志の輔師の、武士二人が良い子になって、
間に入った、くずやの苦るしみを何だと思ってるんだ。
いずれも説得力は有りますが、
志らく師の千代田氏が自ら願い、くずやが、これで侍が好きになった。
これなら三人の正直者が、そして娘も幸せになれるって
こんなハッピーエンドは、初めて聴きました。
良かったね、と暖かく帰路につきました。今日の噺、サゲは普通だったな。
昨日は三三独演でした。談春師の言葉じゃ無いですが
今の落語界は、アプローチの異なる噺家さんが切磋琢磨する
独立峰ではなく、連峰が連なり高くなっていく世界を感じます。