フランス・オレロン島の海辺より2009-11-10 10:41:23
母校再訪
港区白金にある母校、明治学院に行った。
正門をぐぐりつつ、二十数年前に学園祭の
実行委員をしていた若き日(?)、この門に
皆でかけた大きな手作りのアーチを思った。
図書館で論文に必要な資料を探してから、
恩師であるシュルレアリスムの専門家、
巌谷国士先生のゼミに参加させてもらった。
当然のことながら、今の学生たちは私の
半分ぐらいの年齢である。
話をききながら、現代の日本の大学生の
風俗(つまり、服装、髪型、話し方など)を
ひそかに観察てしまう。
ゼミでは、ロシアのアンドレイ・タルコフスキー監督の
「ノスタルジア」という映画の抜粋を見てから、
院生のひとりがこの作品について発表した。
すっかり忘れていたのだが、この映画、
数年前にパリの名画座で見たことがあった。
タイトルや俳優の名前など覚えていなかったが、
映像の一こま一こまがくっきり記憶から
よみがえってきた。
それほど、この監督の作品の映像は強烈な
印象を残す。
なんというか、万人がもつ「原風景」を映像で
再現しているかのように。
母校に行くには、学生時代から山手線の
目黒駅を利用していた。
駅に降り立つと、奇妙なほど陽気で淋しい音楽が
聞こえてきた。
「学園祭かなにかの宣伝かな?」と思いきや、
駅前にあるパチンコ屋がやとった「ちんどん屋」の
演奏だった。
なんてなつかしい光景だったろう。
このちんどんや一家(?)、時代劇風の
かつらと衣装で、前から目黒駅周辺でよく
見かけたが、ど派手であるにもかかわらず、
なんとももの淋しいのだ。
駅前にあった老舗のとんかつや「とんき」の
二号店はもうなくなっていた。
その裏手にあった、さらに老舗のそばや
「一茶庵」もなくなり、大きなマンションが建っていた。
だがところどころ、昔からあるスパゲティー屋
「ダン」や、たまに友達とお茶をした「ミセス・MoA」、
大学の先輩がバイトしていたレストランなどはまだ健在。
変わっていくものと、変わらないものが混じる。
それはきっとどこの土地でもきっと同じことなんだろう。