11月13日(金)14日(土)
全国大学博物館学講座協議会西日本部会。会場は三重県伊勢市の皇学館大学。
〈←新装なった伊勢神宮の宇治橋〉
◎伊勢神宮(正式な名称は、単に「宗教法人 神宮」)は、まもなく20年に一度の式年遷宮をむかえようとしている。その先頭をきって、五十鈴川にかかる宇治橋が架け替えられた。檜の匂いが香しい新品の橋を渡るのもなかなかいいもんだぞ。神宮本殿では、特に申し込んで、内垣内での正式参拝をさせていただく。めったにない機会を与えていただいた。
◎伊勢神宮は、充実した博物館群を持っていることでも知られている。神宮徴古館、神宮美術館、神宮農業館である。徴古館は、重要文化財に指定されている福岡県羽根戸出土の須恵器配像筒形器台と子持ハソウが所蔵されているので、だいぶ前に行ったことがあった。しかし、美術館や農業館は初めてである。これらは実は、日本最初の私立博物館であるという。現在も残っている農業館の建物が、京都にもたくさんの作品を残した「宮廷建築家」の片山東熊の設計になるものであったことも興味深い。また、農業館には、日本最初のジオラマともいうべき模型が展示されていたりして、博物館学的にも大変重要な意義がある。
◎皇学館大学は神道博物館を持っている。大変充実した施設であり、大学でこういう博物館を整備しているとは羨ましい限りである。度肝を抜かれたのは、皇学館大学の「博物館実習」受講学生による展示がおこなわれていたこと。とはいっても、よくあるような、いかにも手作りの「学園祭」的な展示ではない。堂々として内容も濃い、どこかの博物館の企画展にそのまま持っていっても通用しそうなレベルである。案内に立ってくれた学生の皆さんに聞くと異口同音に、大変だったけれども充実していた、という答を聞く事ができた。皇学館大学の学生の皆さんの熱意と、指導された先生方の情熱とに、感動。
〈←皇学館大学神道博物館〉
◎受け入れ校側の担当者のおひとりが、中世史の岡野友彦教授であった。神道博物館の館長もかねておられるという。岡野教授の御厚意により、教授の最新刊である『北畠親房‒大日本は神国なり』 (ミネルヴァ日本評伝選) を頂戴することができた。買おう買おうと思いながらまだ入手していなかったので、大変にありがたい。バスの中で開いてみて、驚愕した。中世の北畠氏の邸宅であり、北畠親房の生誕地でもあると推定される「北畠亭」、名前は知っていたが、京都のどこにあったかなんて、これまで意識に上らせたことはなかった。それが、岡野教授によると、北畠亭は平安京北郊の「毘沙門堂」付近であるという。この毘沙門堂の故地というのは京都市上京区毘沙門町という地名として残っているし、その一部はわが同志社女子大学の今出川キャンパスの北東端にかかっている!!! ということは、南北朝時代の歴史を彩った最重要人物である北畠親房の邸宅は、もしかするとわが大学の敷地にもおよんでいるかもしれないのである。目からウロコ、とはこのことである。また新たな研究テーマをいただくことができた。岡野先生、ありがとうございました(/ ^^)/