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    バイロン詩集2009-11-12 00:00:00

    バイロン文界の大魔王 第五章12

    『ベッポ』、『チャイルド、ハロルド』の第四齣、及び『ドン、ファン』の初め五齣は当時に書きしものなり。『ベッポ』はイタリア流の男女の道徳を記るして諷刺せるものなり。『ドン、ファン』は又た人生及び社会を解剖し、分析し、批評したるものなり。『マゼッパ』は、マゼッパなる者一少女を恋愛す、少女の父大に怒り、マゼッパを裸躰として馬背に天を仰がしめて縛す、馬は悍馬なり。一鞭当てゝ之れを放つ、馬は森林広野をさまよひ、数日にしてマゼッパ漸く農夫の娘に救はる。此詩は其マゼッパの苦悶の情を描せるものなり。
    シェレー、バイロンを評して曰く『彼は天才なり、若し彼にして墮落の国民を救はんと欲せば、彼に向ては易々たる事業にして、十分其功を奏するを得たりしなり。然るに彼の弱点たる所は、其性質の傲慢にして、自己の偉大なる精神と、他の狭小なる精神とを比較し、以て彼等を嘲笑し去りたるにあり』と。又曰く『太陽登りて螢火消ゆ。我れバイロンと競争せんことに於ては遂に望を失ひたり』と。



    ○『ドン・フアン』初め五句
    ○シエレーのバイロン評
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