ブログの旬をキャッチ!livedoor ブログ検索

  • ウェブ検索
  • ブログ検索
  • 登録サイト
  • 画像検索
  • 動画検索β
  • 商品検索
  • 地図
  • ニュース検索
    Ads by Google

    HOTEI official BLOG / 布袋寅泰 公式ブログ2009-11-06 23:42:20

    ただいま。

    今回は3泊4日の短い滞在だったが、相変わらずロンドンは居心地が良くてリラックスできました。

    マスタリングはいつものようにメトロポリススタジオ。
    2009年は1月にも『ギタリズムV』の仕上げの為に、そして8月にもプライベートで訪れているので、今年3回目となります。

    機内では読書&映画。

    book.jpg

    素晴らしい本です。
    心がギュッと締めつけられる。
    静かな感動の後に、風が背中を優しく押してくれる。
    爽やかな救いとでも言おうか。
    とにかくお勧めの一冊です!
    どうぞ皆様も是非お読みになって。

    映画は話題の『THE BOAT THAT ROCKED』/邦題は『パイレーツ・ロック
    噂通り、いい映画だった。
    KINKSの『ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT』から始まる大人のファンタジー。
    今回のアルバムでカバーしたのは偶然とは言え、あの曲の持つ荒々しくも切ないビートがシンクロしたのは嬉しい。
    最後に主人公達が各々「ロックンロール!」と叫ぶシーンには胸が熱くなった。
    こちらも永遠のロック少年、ロック少女には必ず観て頂きたい。

    ヒースローからホテルに向かう車のドライバーと世間話。
    「お仕事での滞在ですか?」と尋ねられ、レコーデイングの最終作業だと答えると、
    「私も昔ギターを弾いていました!!!私の大好きな曲を聴いてください」
    とカーステレオの音量を上げて車内に轟いたのは、フォーカスというバンドの『シルヴィア』という曲。
    懐かしいっ!昔コピーしたなぁ!すっかり忘れていました。
    この時このドライバーが聴かせてくれなかったら一生思い出さなかったかもしれない。

    『SHOGUN』という知人のレストランでお寿司をいただき、部屋に戻ってTVをつけると、ヤンキース対フィリーズ戦!
    優勝に向けての期待が高まる。

    時差に逆らうことなく早朝に目覚めて、目の前の公園に行こうと着替えてカーテンを開けると生憎の雨。
    雨のロンドンも悪くない。

    rainypark.jpg

    『スコルピオ・ライジング』というアルバムに「LONDON BLUE」という曲がある。

    パンク・ロックとダンディズム ヴィヴィアンと美術館
    憧れの街へ NOW I'M HERE! NOW I'M HERE

    東京の暮らしで 忘れたものや
    見失ったものが きっとここにある気がする

    B&Bの朝食も 冷たいシャワーも
    小さなPUBも NOT TOO BAD! NOT TOO BAD!

    皮ジャンのポケットに 両手を突っ込んで
    見知らぬ道を あてもなくただ歩き続ける

    突然暗い空 HERE COME THE RAIN
    浮き立つ心なだめるように
    雨音が奏でるラプソディー
    人生はうたかたのオペラ

    I... I JUST WANNA DANCE, DANCING IN THE RAIN
    ずぶ濡れで踊りたい
    I JUST WANNA DANCE, WITH MY BROKEN WINGS
    オリジナルのステップで



    まさにロンドンは自分にとって憧れの街だった。
    ロンドン・ポップに射抜かれて、自分はギタリストになり、今もこうして生きている。

    マスタリング・エンジニアのイアンは生粋の英国人気質の人。
    英国人のギリギリのセンス・オブ・ユーモアは、苦手な人にとっては最悪のものだろう。
    かれこれ長い付き合いの間柄の俺たち。
    きわどい会話を楽しむ。

    マスタリングの途中、イアンはずっと喋っている。
    たわいもない話から、ドキッとするようなロック・ジャイアンツ達のエピソードまで。

    ミルクティーが運ばれてきて、何故英国人はこんなにたくさんミルクを入れるの?と聞くと
    マズイからミルクで紅茶の味を消すのだと言う。
    何故?紅茶は英国を代表する文化の一つだろう?と聞けば、
    この国のほとんどの人々はティーバッグでお湯に色を付けて飲んでいるだけだという。
    フムフムなるほど、日本のスタジオでも緑茶、玄米茶、ほうじ茶、どれもティーバッグでしか飲まない。
    香り高い静岡の銘茶を時間をかけて淹れて飲む機会はごく稀だ。
    話は古い録音機材の話しへ。
    そこから伝説のプロデューサー達の逸話へと繋がる。
    トニー・ヴィスコンティ、トム・ダウドといった人たちが、いかに音にこだわりを持っていたか。
    真剣な眼差しで語られる数々のエピソードは、分厚い英雄物語を読み聞かせてもらっているようで、ワクワクしてしまう。
    DAVID BOWIEの『スケアリー・モンスターズ』の構想は『HEROS』を作っている頃には
    すでに出来上がっていたという話は興味深かった。
    エリック・クラプトンがフェラーリを運転してスタジオ入りする時、スタッフが皆楽しみにしていたのは、今日は何分で車庫入れできるか?そして今日は助手席にどんな女の子を乗せているか?だったという(笑)。
    どこまでホントかは定かではないが、一つ一つのエピソードがキラキラしているのもロックン・ロール・ワールドでの出来事だからだろう。

    何曲かEQのポイントや定位の具合など気になるものがあり、別の方法でチャレンジしてもらえないかと頼むと、イヤな顔ひとつせず黙々と違うアプローチで応えてくれる。
    マエストロの手により、すべての曲が輝きを増し、アルバムは完全なものとなった。

    w:ian cooper.jpg

    左下に見えるのが思い出のキャンティーン。

    このバーでよくジャムセッションをしたものだ。
    QUEENのブライアン・メイと会ったのもここ。
    ストラングラーズのヒュー・コーンウェルのバンドの連中とジャムした翌日、ヒューから
    「俺のアルバムで弾いてくれ」
    と誘われた。
    エイジアのレコーディングに参加したのも、ジャムセッションがきっかけだった。
    マイケル・ケイメンと『ギター・コンチェルト』を仕上げたのもここ。
    「POISON」のPVで出てくるエレベーターもここ。
    真夜中、独りスタジオでギターを弾いているとき、アシスタント・エンジニアが入って来て
    「録音しましょうか?」
    と訊かれ、「うん、頼むよ」と一筆書きのように作ったのが「GUITAR LOVES YOU」という曲。
    清志郎さんと一緒の時期にレコーディングしていたこともあり、よくスタジオにお邪魔したっけ。

    このスタジオには、語りきれないほどの思い出がある。

    metropolice.jpg


    翌日はホテルでサイモンとランチ。
    NOBUは相変わらず混んでいる。
    サイモンには今回2曲のストリングスをアレンジしてもらった。
    15年前、うちの事務所の主催の『東京湾花火大会を屋形船で観る会』にサイモンも浴衣を着て参加。
    屋形船の上で随分と飲んだ後、陸に上がってもうイッパイしている最中、彼は今の奥様のクレアにプロポーズをしたのだった。
    あれから15年...。
    彼とも色んな仕事をした。
    彼の子供達も随分大きくなったとのこと。
    息子はもうすぐ父の背丈を追い越すらしい。

    w:simon.jpg


    最終日はSavile Rowへ。

    背広の発祥地とされる英国紳士御用達のテイラーが並ぶ伝統のストリート。

    お目当てはリチャード・ジェイムスとオズワルド・ボーテングのスーツ。

    richar james.jpg

    ozwald.jpg

    スーツを選び、シャツとタイの組み合わせを店員と一緒に考える時間が好きだ。

    リチャードジェイムスでは美しいチャイニーズ(?)の女性が担当してくれた。
    自分はミュージシャンだとは言わなかったので、彼女の視点でのシックなチョイスが新鮮だった。

    一方オズワルドでは素性を明かしたので、黒人の店員たちはノリノリで派手な色ずかいばかりを勧めてくる。
    シャープで美しいラインのスーツ達。

    black sutes.jpg

    左の彼はKILL BILLのサントラが大のお気に入りで、バトルが自分の曲だと知ったら急に踊りだした。(驚)

    ozwald 3 2.jpg


    何度も通ったこの街。

    しかし随分と自分も変わった。

    昔ならまずはキングスロードに直行し、鋲打ちの革ジャンを探した。

    カムデンマーケットに行って、フェイクファーのロングコートを探した。

    ディスコで踊りまくり、その後は友人たちとパーティーのはしごをし、朝まで飲んで騒いでいた。

    帰りの飛行機にはいつも乗り遅れそうになりながらも、免税店でメンソールのタバコを買い込んだ。


    そんなワイルドな時代を思い起こしながら、セヴィル・ロウのウインドウに飾られたスーツのシルエットを見つめている自分がいる。

    美術館の静けさに心洗われる自分がいる。

    PUBに入れば、ビールのパイントではなく、スコッチをストレートで頼む自分がいる。

    空港では葉巻売り場に立ち寄り、少し本数を減らさなければ、と何も買わず立ち去る自分がいる。


    街並も、自分も、随分と変わったかもしれない。

    しかし、『パイレーツ・ロック』の冒頭で鳴るKINKSの強烈なギターリフのように、我が人生は今もビートを刻んでいる。




    嗚呼、ロックン・ロール!


    今でもロックン.ロールに恋してる!!!









      Ads by Google
      2ch Watch!
      livedoor サービス:

      Copyright © 1996-2009 livedoor Co.,Ltd. All rights reserved.