さて、曽家との対決編も後編。ひたすら追い詰められ、被害を出す一方でフラストレーションが溜まった前回ですが、今回は一転、梁山泊側の大反撃です。
しかし東渓村は占領され、そして何よりも林中は敵に捕らわれたまま。真っ正面から戦うわけにはいかない梁山泊の打った手は、それぞれが変装して東渓村に潜入しての攪乱作戦であります。
原典でも、城市攻めの際などに、豪傑たちが変装して内部に潜入し、様々な攪乱を行った上で外の軍勢と呼応し、敵を殲滅するというパターンがしばしば見られましたが、今回はまさにそれ。ある意味一番梁山泊らしいパターンでの大逆転劇は実に愉しく、前回の溜飲も下がりました。
さて、その潜入作戦ですが、それぞれの扮装と役割は以下の通り。
・宋江…人夫となって林中の牢作りに加わる(本作の宋江、えらくがっちりして見えるのでこういう役ピッタリ)
・公孫勝&阮小七…占い師とお供に扮して(この辺り、原典で盧俊義を仲間入りさせる時の呉学人を想起)曽狼に接近、高求軍の進路を変えさせるとともに、林中の牢を屋敷内から外に出させる
・扈三娘&阮小五…歌い女とお共に扮して曽魁・曽密に接近、色仕掛けで二人の間を裂き、林中の見張りを手薄にさせる
さらに阮小二は宋江に扮して(ってヒゲ付けただけ!)、鉄牛とともに別働隊として山道に罠を仕掛け、高求軍を撃退するという役割(この時、鉄牛が「ヒゲつけたからっていいかっこするな」とか「俺がやりたいのはこういう戦いじゃねえ」と始終ブツクサ言って、阮小二と喧嘩ばかりしている辺りがまた最高)。
そんな中でも今回のMVPは、曽魁と曽密(扈三娘の前では口調が紳士になるのが愉快)を見事手玉に取った扈三娘でしょう。謎の中国人チックにしゃべりまくる阮小五の名アシストもあり、林中救出の隙を作った上に、曽狼らが籠もった庄屋屋敷の門を開放するなど、硬軟両方の大活躍でした。
そしてラストの庄屋屋敷を舞台にしての大乱戦では、それぞれ林中vs曽索、宋江vs曽狼、公孫勝・鉄牛vs曽魁、扈三娘vs曽密、阮三兄弟vs曽塗という総力戦。
曽家に家族の絆‒‒まあ、あんまりなかったような気もしますが‒‒あれば、梁山泊には義の下に集った仲間たちの絆がある! というわけで、全員で掴んだ大勝利、実に気分の良い結末でした。
しかし前回、林中・鉄牛とともに東渓村攻めに参加していた花英は今回何故か登場せず…どこ行った?
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