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    映像・画像系アプリクリエイターの日報2009-11-16 14:38:17

    [商品・サービス]パッケージソフトのビジネスモデル その1 『バージョンアップビジネス』9日前

    お店で売っているパッケージソフトのビジネスは、荒っぽく言うと

    【支出】ソフトを開発する人件費(固定費)

    【収入】ユーザーが払うソフトの購入代金

    というものすごくシンプルな収支で成り立ってます。

    マニュアルやパッケージやディスクなどの部材費はかかりますけど、全部合わせても500円位でしょう。業務ソフトのような高価格帯のものはマニュアルにもうちょっとかけてるかも。もうちょっと詳しく書くと、

    【支出】

    • 開発費(固定費)+
    • お店や問屋のもうけや営業費用(変動費)+
    • 部材費(変動費)

    となりますが、変動費というのは売れれば売れるほどかかる費用で、これが大きいということは沢山売れて儲かってるってことだから問題ないんです。

    パッケージソフトで儲かるためには、固定費である人件費分を超える売り上げを出せるかと言えます。

    しかも、固定費は開発者が社員であれば毎年かかります。


    「そんなの、世の中のあらゆる製品が同じでしょ?」


    だいたいあってる。あってるんだけどちょっと違うところもある。

    ソフトは時間の経過しても壊れない。元々壊れてるソフトはあるどね。だから、壊れたから買い換える、ってことがないんだな。


    どうすればいい?

    • 次々と新しい製品を出す
      • 音楽やマンガ、小説などはこのモデル。でもソフトは道具なので「飽きる」ことがない。
      • 単価(数千円)に比べて開発費が大きくてギャンブル。市場もそんなに大きくないからヒット率は低い。

    • 多くのユーザーに買ってもらう
      • 初期は「このソフト欲しい」人に売ればいいけど、一通り渡ってしまうと「別にそんなに欲しくない」人にも売らないといけない。売れば売るほど、販売促進にお金がかかっていつか限界に。

    • 長く使っているユーザーから定期的にお金を貰う
      • これを「バージョンアップビジネス」といいます。


    1980年代に誕生したパッケージソフトのビジネスは、最終的に「バージョンアップビジネス」にたどり着きました。


    これは、ある時期までユーザーとメーカーの双方が幸せになれる良い仕組みでした。

    ソフトは壊れないというものの、次から次へと登場する新しいハードウェアやOS、使い方や嗜好・文化の変化など、まさに求められる機能が本当に1日ごとに変わっていく時代。


    ユーザーは、お金を出してもいいから「イマドキ」のソフトに進化して欲しいと願ってたし、メーカーも「自分たちは社会をリードしてる」っていう高いやる気と自信に満ちて仕事ができた。


    バージョンアップを重ねる度に機能が高度化して、「別にそんなに欲しくな」かった人の目にも止まるようになって、新規ユーザーも増えていった。


    そしてバージョンアップは大概、新品で買う場合の半額位なので、ユーザーは低価格で最新の機能を手に入れられ、メーカーも毎年の人件費(固定費)を賄えた。ユーザーからしてみれば、アップデート=そのソフトを応援して育てる という見方もあったと思う。

    なんで半額くらいで済むのかというと、アップグレードの販売はメーカーがユーザーに直接売れるから。

    「ユーザー登録」ってするでしょ。あれの目的は、

    • お金を出して買ってくれた人だけにサポートするため
    • 次のバージョンが出たときのお知らせを出すため

    の二つ。

    全然お金をかけずに、買ってくれる可能性が高い人にDMが出せて、しかも流通を通さず直接販売できる。だから安い。


    そういう幸せな時代が、2004年くらいまで20年ほど続きました。

    しかし、幸せはそう長くは続かないのでした。(その2へ)

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